社会人から声優になった人って少ないのかな・・・と思ったら、意外にたくさんいらっしゃいます。
一度社会人になっても、夢を実現することはできるのですね。この記事では、実際に社会人から声優になった8人のプロ声優を詳しく紹介します。
田村ゆかりさんや諏訪部順一さんなど、スタート年齢もさまざま。会社員の経験があると演技にも幅が出てくるで、声優養成所と仕事を両立してデビューした人は多いようです。
未経験からでも声優になれる可能性を示すとともに、注意点やおすすめの専門学校情報もお届けします。20代後半、30代、40代からチャレンジした方々の経験から、声優を目指す方に役立つ情報が満載。ぜひ声優に近づくための参考にしてみてくださいね。
社会人・未経験でも声優になれる?
「声優になりたい!」という夢を持ちながらも、社会人になってしまったから、もう遅いのではないか…そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、社会人や未経験者でも声優になることは十分可能です。
実際に、社会人経験を経てから声優デビューを果たした方は少なくありません。むしろ、社会人経験が声優としての強みになることもあります。例えば、多様な職場経験が演技の幅を広げたり、ビジネスマナーや時間管理能力が仕事を円滑に進める上で役立ったりします。
ただし、声優になるためには相応の努力と準備が必要です。多くの場合、声優養成所や専門学校で技術を磨きながら、オーディションに挑戦していくことになります。中には、仕事と両立しながら夜間や週末のクラスに通う人もいます。
年齢も決して障壁ではありません。20代後半はもちろん、30代、40代からデビューした声優も存在します。大切なのは、自分の声の個性を活かし、技術を磨き続ける姿勢です。
これから、実際に社会人から声優になった方々の事例や、未経験者が声優を目指す際の注意点などを詳しく見ていきましょう。
社会人・未経験から声優になった人5選!
声優界には、社会人経験を経てからデビューを果たした方が意外と多くいます。ここでは、そんな方々の中から8人をピックアップしてご紹介します。
それぞれのキャリアパスや、声優になるまでの道のりを見ていくことで、社会人からでも声優になれることがよくわかるでしょう。
- 田村ゆかりさん
- 皆川純子さん
- 中原麻衣さん
- 近藤孝行さん
- 諏訪部順一さん
- 中井和哉さん
- 金田朋子さん
- 小林祐介さん
これらの方々は、それぞれ異なる背景や年齢から声優の道に進み、今では多くのファンに支持される人気声優となっています。彼らの経験は、声優を目指す社会人の方々にとって、大きな励みとなるはずです。
社会人経験が声優としてのキャリアにどのように活かされているのか、また、どのようなきっかけで声優の道を選んだのかなど、興味深い点が多くあります。
それでは、一人ずつ詳しく見ていきましょう。
田村ゆかりさん
田村ゆかりさんは、福岡出身の人気声優です。
商業高校卒業後、地元の一般企業に就職しましたが、声優の夢を諦めきれませんでした。仕事をしながら代々木アニメーション学院福岡校に通い、声優の基礎を学びました。
その後、大きな決断で会社を退職し上京。日本ナレーション演技研究所(日ナレ)で更に技術を磨き、声優デビューを果たしました。
デビュー後、「魔法少女リリカルなのは」シリーズの高町なのは役で大ブレイク。その愛らしい声と演技力で「天使すぎる声優」と呼ばれ、多くのファンを魅了しています。
田村さんは声優だけでなく歌手としても活躍し、「恋愛サーキュレーション」などのヒット曲も生み出しています。多才な活動で、声優界の第一線で活躍し続けています。
皆川純子さん
皆川純子さんは、社会人経験を経て声優になった代表的な例の一人です。
高校卒業後、フライトアテンダントを目指して英語専門学校に通いましたが叶わず、一般企業に就職しました。しかし、「このままで良いのか?」という自問自答から、本当にやりたかった演技の道を選ぶことを決意します。
仕事と両立できる声優養成所を探し、映像テクノアカデミアに入学。ここでの学びが声優としての基礎を築きました。その後、東京俳優生活協同組合(俳協)に所属し、プロの声優としての活動を開始しました。
皆川さんの代表作には「テニスの王子様」の越前リョーマ役があります。この役で彼女の演技力が高く評価され、人気声優としての地位を確立しました。
社会人経験が演技に深みを与えたとされ、特にコミュニケーション能力や責任感が役立ったと考えられています。また、フライトアテンダントを目指した経験や一般企業での勤務経験が、彼女の演技に多様性をもたらしています。
皆川さんの成功は、継続的な努力と情熱、そして多様な経験を活かす適応力によるものと言えるでしょう。
中原麻衣さん
小学5年生の時から声優を志望していた中原麻衣さん。1981年2月23日生まれの彼女は、親の勧めで高校卒業後に声優の道を目指すことになりました。
高校卒業後、北九州から上京し、医療事務として働き始めます。約10ヶ月間のOL生活を送りましたが、この「鬱屈とした日々」が声優になるという思いをさらに強めたそうです。
仕事と両立しながら日本ナレーション演技研究所(日ナレ)に通い、基礎科の段階でアイムエンタープライズに所属。その後も居酒屋でアルバイトをしながら、声優の仕事を待ち続けました。
2001年、テレビアニメ『パラッパラッパー』の通行人B役でデビュー。その後、『ひぐらしのなく頃に』の竜宮レナ役や『CLANNAD』の古河渚役など、多くの人気作品で主役やメインヒロインを演じ、トップ声優としての地位を確立しています。
中原さんの成功は、社会人として働きながら夢を追い続けた強い意志と努力の結果と言えるでしょう。適切な養成所選びや経済的な自立、同志とのネットワーキングなど、彼女の経験は声優を目指す社会人にとって貴重な参考例となっています。
近藤孝行さん
1978年6月5日、鳥取県生まれの近藤孝行さん。高校卒業後、関西の鉄道会社に就職しましたが、芝居への情熱を捨てきれずにいました。
声優への転身を決意した近藤さんは、代々木アニメーション学院大阪校で基礎を学びます。卒業後は、三ツ矢雄二さん主宰の劇団アルターエゴに入団。舞台活動を通じて演技力を磨きました。
1998年、アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』で声優デビュー。その後、多くのアニメやゲームで活躍し、人気声優としての地位を確立していきます。
代表作には『テニスの王子様』の大石秀一郎役、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の久川鉄道〈ぽっぽ〉役、『逆転裁判』の成歩堂龍一役などがあります。
声優業の傍ら、小野大輔さんとユニットTRDを結成し、アーティスト活動も展開。多彩な才能を発揮しています。
諏訪部順一さん
大学卒業後、映画や音楽関連の商材を扱う会社に就職した諏訪部順一さん。高校や大学時代には映画制作サークルに所属し、もともと映画監督を目指していました。
映画監督の夢を追い続けながら、制作会社などマルチメディア系の会社を数社渡り歩く中で、声優にも興味を持ち始めます。平日は仕事をしながら土曜日に養成所に通う生活を1年間続け、俳協ボイスアクターズスタジオを経て俳協に所属しました。
声優としてのデビュー作は「ビーファイターカブト」の灼風獣ザースト役。その後、「テニスの王子様」の跡部景吾役でブレイクを果たします。
以降も、「呪術廻戦」の両面宿儺役や「黒子のバスケ」の青峰大輝役など、多数の人気作品で主要キャラクターを演じ、トップ声優としての地位を確立しています。
諏訪部さんの社会人経験は、キャラクターの表現に深みを与え、多様な役柄を演じ分ける力の源となっています。また、仕事と学びを両立させた経験は、声優としてのキャリアにおいても大いに活かされています。
中井和哉さん
公務員として働いていた中井和哉さんは、25歳の時に声優の道を志し、青二塾大阪校に入塾しました。この決断が、彼のキャリアを大きく変えることになります。
青二塾で基礎からしっかりと学んだ中井さんは、28歳で声優デビューを果たします。アニメデビュー作は「空想科学世界ガリバーボーイ」のサイ役。その後「機動新世紀ガンダムX」のウィッツ・スー役なども演じ、着実にキャリアを積み重ねていきました。
中井さんの代表作には、「ONE PIECE」のロロノア・ゾロ役や「銀魂」の土方十四郎役があります。これらの人気キャラクターを演じることで、トップ声優としての地位を確立しました。
公務員から声優への転身という珍しい経歴を持つ中井さん。社会人としての経験が、多様なキャラクターを演じる上で大きな強みとなっています。
金田朋子さん
1973年5月29日、神奈川県横浜市生まれの金田朋子さん。関東学院大学工学部建築学科を卒業後、異色の経歴を経て声優の道を歩み始めます。
建築の世界が自分に向いていないと感じた金田さんは、製菓会社ブルボンに入社。しかし、新潟本社勤務時に「積雪が高くて自分の背が埋もれてしまう」という理由で退職。その後、高島屋新宿店のおもちゃ売り場で働きながら、声優養成所「青二塾」の夜間コースに通い始めました。
さらに三井住友銀行へ転職し、仕事と声優の勉強を両立。2000年4月に青二プロダクション主催のオーディションに合格し、声優としてのキャリアをスタートさせます。
同年7月、OVA『伝心 まもって守護月天!』の長沙役で声優デビュー。以降、多くのアニメやゲーム作品で活躍し、特に幼女や少女役を多く担当しています。
金田さんの多彩な社会人経験は、彼女の声優としての幅広い表現力につながっています。建築、製菓、銀行と様々な分野での経験が、独特の声色と演技スタイルを生み出す源となっているのです。
小林祐介さん
大学卒業後、大手家電メーカーに就職した小林祐介さん。しかし、日々の生活に物足りなさを感じ、休日にボイストレーニングに通い始めます。
ボイストレーニングの講師に背中を押され、24歳で会社を退職。アミューズメントメディア総合学院(AMG)の社会人向け日曜日コースに入学し、声優としての技術を磨きました。
AMGでは音響監督や脚本家、現役声優から直接指導を受け、学園祭の「アフレコライブ」にも参加。実践的な経験を積み重ねていきます。
卒業後は「ゆーりんプロ」に所属。当初はオーディションに落ち続ける苦労もありましたが、諦めずに努力を続けました。その結果、2014年のテレビアニメ『ウィッチクラフトワークス』で初めて主役を演じる機会を得ます。
その後、『Dr.STONE』の石神千空役、『Re:ゼロから始める異世界生活』のナツキ・スバル役など、多くの人気作品で主要キャラクターを演じ、トップ声優としての地位を確立しています。
小林さんは、社会人経験で培った挨拶や礼儀などのマナーが現場で重宝されたと語っています。また、「年齢を理由に尻込みする必要はない」と、声優を目指す人々にアドバイスを送っています。
未経験・社会人から声優になる時の注意点
社会人から声優を目指す際には、以下の点に特に注意が必要です。
- 年齢と活動分野の選択: 若さが求められるアイドル声優よりも、ナレーションや吹き替えなど、経験を活かせる分野を検討しましょう。
- 仕事との両立: 夜間や週末に通える養成所を選び、効率的な時間管理を心がけましょう。
- 経済的な準備: デビュー後しばらくは収入が不安定です。貯金や副業の準備が重要です。
- 多様なスキル習得: 演技力だけでなく、発声、滑舌、表現力など幅広いスキルが必要です。基礎から学ぶ姿勢が大切です。
- 事務所選び: 自分の目指す方向性に合った事務所を慎重に選びましょう。
- 長期的視点: すぐに成功する可能性は低いです。粘り強く継続する覚悟が必要です。
- ネットワーク構築: 同じ志を持つ仲間との交流は、モチベーション維持に役立ちます。
これらの点に注意を払いながら、着実に歩を進めていけば、声優としての新たなキャリアを築くチャンスが広がるでしょう。
おすすめの声優専門学校・養成所
ヒューマンアカデミー
声優を目指す方に、「ヒューマンアカデミー パフォーミングアーツカレッジ」は魅力的な選択肢です。 「業界密着型カリキュラム」を特徴とし、エンタメ業界の変化に迅速に対応できる実践的な教育を提供しています。
主な専攻コース:
- 声優専攻
- 俳優専攻
- タレント専攻
- 2.5次元専攻
現役プロによる少人数制指導が特徴で、業界の最新トレンドを直接学ぶことができます。 業界特別セミナーやオーディション対策も充実しており、プロダクションから直接合格対策を学べる機会も豊富です。
インターンシップ制度も充実しており、在学中から実際のアニメや映画、CMへの出演チャンスがあります。 これにより、プロの現場を早期に経験し、即戦力となる人材育成に力を入れています。
全国に複数のキャンパスを持ち、それぞれが地域に密着した教育を提供しています。 新宿校や名古屋校、横浜校など、各地で学ぶことができるのも魅力です。 また、入学前から卒業後まで安心して学べるよう、プロ講師やサポートカウンセラーによる支援体制が整っています。
オープンキャンパスでは実際の授業や施設を見学でき、学校の雰囲気を直接体験することができます。 ヒューマンアカデミーは、エンターテインメント業界で活躍するための実践的なスキルと経験を提供し、学生の夢の実現を全面的にサポートしています。
代々木アニメーション学院
声優を目指す方に、「代々木アニメーション学院」は長い歴史と実績を持つ人気校です。 「実践的なカリキュラム」と「在学中デビューのチャンス」が特徴で、多くの有名声優を輩出しています。 水樹奈々さん、中村悠一さん、櫻井孝宏さんなど、業界で活躍する卒業生は2,000人以上に上ります。
声優タレント科の主な特徴:
- アニメ、ゲーム、吹替、ナレーションなど幅広いスキル習得
- 未経験者でも基礎から学べる段階的カリキュラム
- 人気アニメの台本を使用した実践的なアフレコ実習
- 多人数収録可能な本格的な録音スタジオ完備
全国に複数の校舎を展開し、どこでも同水準の授業を受けられるのも魅力です。 東京校をはじめ、各地方校でも東京と同レベルの教育を提供しています。 充実した設備と環境で、プロを目指す学生たちをしっかりとサポートしています。
声優の仕事に必要なマイクワークや演技の実践など、現場で求められるスキルを徹底的に磨くことができます。 また、在学中からプロの仕事に携わる機会も多く、実際の業界経験を積むことができるのも大きな特徴です。 未経験者でも安心して学べる環境が整っており、夢の実現に向けて着実にステップアップできる学校といえるでしょう。
東京クールジャパン
「東京クールジャパン・アカデミー」は、声優を目指す学生に多様なコースと実践的な教育を提供する新進気鋭の専門学校です。 少人数制の授業と現役プロ声優による直接指導が特徴で、個別指導によりきめ細やかな学習環境を実現しています。
声優学科の主なコース:
- 声優コース
- 声優ヴォーカルコース
- 声優マネジメントコース
各コースは定員20名と少人数制で、学生一人ひとりの上達をしっかりとサポートします。 カリキュラムはアフレコ、洋画吹替、ナレーションなど多岐にわたり、産学連携作品への出演機会もあるため、実践的なスキルを身につけることができます。
比較的新しい学校ですが、ゲームやアニメ業界との連携を強化しており、卒業生の活躍の場を広げています。 学費は2年間で約274万円と比較的高めですが、教材費や合宿費なども含めた総合的な教育内容を提供しています。
東京クールジャパン・アカデミーは、声優としての基礎から応用まで幅広く学べる環境を整えており、将来の声優業界を担う人材の育成に力を入れています。 実践的なスキルと業界とのつながりを重視した教育方針は、声優を真剣に目指す学生にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
まとめ:社会人・未経験から声優になった人について
本記事では、社会人から声優になった人々の実例を紹介し、未経験から声優になるための道筋と注意点を探ってきました。
田村ゆかりさん、皆川純子さん、中原麻衣さんなど、多くの人気声優が社会人経験を経て声優になっています。彼らの共通点として、強い意志と継続的な努力が挙げられます。
未経験から声優になった人たちは、仕事と両立しながら養成所に通い、基礎からスキルを磨きました。社会人経験が、声の演技に深みや多様性をもたらすことも明らかになりました。
30代から声優になった人、20代後半から声優になった人、さらには40代から声優になった人もいます。年齢に関係なく、夢を追求する姿勢が成功への鍵となっています。
ただし、未経験で声優オーディションに挑戦する際は、十分な準備と覚悟が必要です。養成所に通わずに声優になった例もありますが、基礎的なスキルの習得は重要です。
働きながら声優になった人たちの経験から、時間管理の重要性や経済的な準備の必要性も学べます。
声優を目指す皆さんへ。社会人から声優になった人たちの経験を参考に、自分なりの道を切り開いていってください。夢の実現に向けて、一歩ずつ着実に前進することが大切です。
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